48歳からの初めてのピアノ


知人からの投稿です。

私は現在、48歳になるオヤジです。
この世に生を受けてから、全てを無難にこなし、何不自由なくこの半生を生きて来ました。
ただ、一つだけこのまま死んだら心残りで未練が残ると思ったことは、ピアノを弾くことはおろか、楽譜すら読めない音楽音痴だと言うことです。
こんな私にとって奇遇だったのは、20年間連れ添っている妻がピアノ講師だと言うことです。
私は音楽以外の科目は全て出来ましたし、高校時代は野球部で甲子園にも出場しています。
そんな私が、ピアノ講師の妻と結婚したのも何かの縁か巡り合わせか、神のいたずらではないかと思えるのです。
妻は、私と結婚する前から実家にグランドピアノを所有しレッスンをしていました。
実家でピアノ講師をしたり、出張レッスンに出向いたりして周辺地区の、主に子供達へのピアノ普及活動をしていました。
私達夫婦には、中学生の娘と息子がいますが、娘は妻のようにピアノのレッスンに毎日励んでいます。
息子は、私と同じく野球をしていますが、妻の影響で幼い頃からピアノを練習していたので、私からみれば羨ましい程ピアノを上手に弾きこなしています。
最近になって、娘がピアノを将来も続けて行きたいと言うことで、今までアップライトピアノしか置くことが出来なかった狭い家から、妻の実家に長年置いたままになっていたピアノを持って来るために、広めの一戸建て住宅に引っ越しをしました。
元々私は転勤族でしたので、短期間で日本全国海外を移動して来た為、あまり広い家に住むことはなく、ピアノもアップライトピアノを持ち運びしてきたのです。
そんな訳で、現在は妻の子供の頃から愛用して来たグランドピアノが、私の自宅に置いてあるのです。
娘はとても喜んで、毎日ピアノのレッスンをしています。
そんなある日、私が浮かぬ顔をしていると、妻が一体どうしたのかと尋ねて来ました。
私は、『こんな素晴らしいピアノがあるのに、生涯ピアノを弾くこともなく死んで行くのだろうな。』と呟きました。
すると妻は、そんなことはないと言うのです。
やる気さえあれば、歳に関係なくピアノが弾けるようになると、励まされました。
妻がこれまで見てきた生徒さんの中にも、高齢になってからピアノを始めた方がいたそうなのです。
それでも、私は楽譜すらまともに読めないのに絶対に無理だろうと、妻に切り返しました。
それでも妻は、やる気さえ持てば楽譜を読めるようになるし、ピアノが弾けるようになると言うのです。
半信半疑ながら始めたピアノでしたが、日に日に楽譜も読めるようになり、今では簡単な曲だけですが、ピアノで演奏する事が出来るようになりました。
私の人生にとっては画期的な事であり、信じられない事です。
諦めていたことが、少しですが出来てきている事に、改めて生きる事の尊さを学びました。
ピアノを弾くことが出来るようになってから、私の目の前がとても明るくなり、幸せが倍増した気持ちに成れています。
今は、私に最後の望みと希望をくれた妻に、そして家族に心から感謝しています。

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